高校入試への心構え

生活のリズムを朝型に

 この時期になると、直前の猛勉強で生活が夜型になる人も多いかもしれません。しかし、入試の本番は午前中から始まります。人間の脳は起きてから3時間程度経過しないと活性化しないので、生活のリズムを朝型にして、本番と同じ時間帯に集中できるよう今から慣らしておきましょう。

試験会場の下見はしっかりと

 試験当日の遅刻はあってはならないので、受検会場までの道順、所要時間などを事前に確認しておきましょう。もし当日電車などが遅れたりすると、焦って気持ちの余裕がなくなり、試験にも悪影響が出てしまいます。いつもより時間に余裕を持って家を出るといいでしょう。

入試日直前

 入試前日は緊張と不安が大きく膨れ上がるかもしれません。しかし、だからといって夜あまり寝られないようでは、肝心の試験本番で力が発揮できません。入試前夜は翌日の用意をしっかり確認して、早めに食事や入浴などを済ませてリラックッスしましょう。
 当日の朝食は、あまりたくさん食べてはいけません。胃に血液が集中して脳の働きが鈍くなります。とはいえ、朝食を抜いてしまうと脳のエネルギーが不足してしまいます。消化のよいものを適量食べて行くことを心がけましょう。

インフルエンザへの注意

 入試本番の時にインフルエンザで出席停止になってしまったとしたら、どうなるのでしょうか。この点に関して、都立高校では今回のH30年度入試から以下のような規則を設けました。

○インフルエンザに罹患し、受検することができなかった者に対して、追検査を実施する(分割募集を実施する都立高校を除く)。
○日程は、分割後期募集・全日制第二次募集と同日程で実施する。
○第一次募集において、インフルエンザにより受検することができなかった都立高校にのみ出願することができる。
○試験科目は基本的に国語、数学、英語の3教科になる。

 つまり、インフルエンザで入試当日欠席してしまっても、もう一度受けるチャンスが設けられているということになりますが、ここで注意しなければならない点があります。

①追検査を実施するのは分割後期・2次募集の日(3月9日)ですが、私立高校も受験して合格している場合、私立高校の入学手続きはこの追検査より前になります。つまり、私立高校に入学手続きをしたら都立の追検査は受けられず、逆に都立の追検査を受けたければ私立高校の入学を辞退しなければなりません。(もっとも、併願優遇の扱いを受けて受検した場合、私立高校の入学を辞退してもいいかどうかは中学校の先生と相談が必要です)
②試験科目が3科目(国数英)になるので、社会や理科が得意な人にとっては厳しい状況になります。また、独自校問題を作成している高校でも、追検査の問題は全校共通の3科目試験なので、他の受検生との差を付けにくいなどの影響が出ると思われます。
③この制度の募集人数が各高校でそれぞれ1人ずつであるという点です。(コース制の高校などでは2人の場合があります)。かなり限定的な試験なので、倍率や難易度など事前の予測がまるで当てはまらないということです。

 以上の点を考慮すると、インフルエンザによる欠席分の追検査は、現実的には厳しい制度であると言わざるを得ません。都立高校の一般試験を受検する予定の生徒は、日々の勉強ももちろんですが、それ以上に体調管理には細心の注意を払う必要があると言えるでしょう。
※私立高校に関しては、「別の日に試験を行う」「別教室で試験を行う」など対応は学校によって様々です。詳細は各高校にお問い合わせください。